膀胱がんの入院記録

膀胱がん

40代後半人間ドックで”尿に少し潜血があるが過去に尿管結石をやってるのでそれが原因でしょう”と診断された
数年後人間ドックの超音波検査で”膀胱に気になる影があるので膀胱鏡検査をやってください”と言われた
(膀胱鏡;尿道から内視鏡を挿入し尿道、膀胱、前立腺を観察する検査)

検査の結果 膀胱がんと診断され一週間後入院 色々な検査後 手術本番
じっくり考える余裕もなく不安なまま事は進んでいく

病室のベッドから車いすに乗せられ手術室へ
そして手術台に横たわる
少しの準備の後ついに手術が始まる
呼吸用チューブを口に入れられ点滴のチューブに麻酔薬が注入される

それから何秒か立ったのか
「○○さん ○○さん」と名前が呼ばれ肩を叩かれた
手術が終わり覚醒の最中だった
入眠にも気付かず手術は終わっていた
覚醒が確認され病室に戻った

身体には色々な管が繋がっていた
点滴の管 排尿の管 薬注入の管 そしてオムツ
手術前は健康体の意識だったのに今は病人の意識
病気だったんだと感じる

手術が終わりしばらくすると夕食が出た
メニューは健康体の食事
膀胱と胃は関係ないらしい
でもさすがに食欲は無い ほとんど残した
その後チェックの毎日が続いた

ある日看護師が”どうしました?”と私の所に来た
何もしていない私は何が起きたのか分からなかった
ナースコールのボタンが背中とベッドの間に挟まって押してしまったようだ
慣れていないのは当たり前だけど”すいません”と謝った

手術後数日間カテーテルで連続的に膀胱に薬の注入
そしてカテーテルが外れた後も毎日膀胱に薬の注入
10日後 検査で術後の経過も良好ということでついに退院となった

退院後自宅の階段を上がれないことにショックを受けた
寝たきりの生活はこんなにも筋肉を低下させるのかと思った
そして退院後も定期的な薬の注入は続いた

発症した場所に依ってはオストメイトになることもあると聞かされた
(オストメイト、人工膀胱)
たばこをやめて10年後の発症 大きな原因はたばこらしい

よく考えてみるとズボンのベルトを締める時下腹部に変なしこりがあったのを思い出した
痛みも無いしそれががんとは気が付かない 
知識があればそこで病院に行ったかも知れない

その後10年毎年検査を続けた
毎回再発はしていないかと不安な時間だった
そして今は検査からも解放され自己管理中
現在は何も無く健康に生活している
あれから色んな場所に痛みがあるとがんではないかと思ってしまう性格になってしまったが予防と言う意味では良いのかも知れない

おまけ
手術前に看護師から手術のやりかたの説明があった
”赤ちゃんを産むときのように足を機械に乗せて・・・”
私は言った
”子供産んだことないし・・・”
マニュアル通りの説明にちょっと突っ込みたくなった
おわり


\ 最新情報をチェック /

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました